FX初心者が一度は悩むボリンジャーバンドの設定と使い方を徹底解説
ボリンジャーバンドは多くのFXトレーダーが利用する人気のインジケーターですが、その設定方法や使い方に悩んでいる方も多いのではないでしょうか?
- ボリンジャーバンドの設定値は何がおすすめ?
- ボリンジャーバンドを使ったトレードって、どんな風にするの?
- 他の分析方法と組み合わせるときの注意点は?
このような悩みを抱えているFX初心者の方に、この記事ではボリンジャーバンドの基本から応用までを分かりやすく解説していきます。
ボリンジャーバンドは、正しく設定し、使いこなせば、FXトレードで大きな武器になります。
- トレンドの判断
- レンジ相場からブレイクアウトの確認
など、様々なFX相場の局面で活用できるのです。
この記事を読み進めていくことで、ボリンジャーバンドに関する基礎知識が身につき、自分のトレードスタイルやトレード手法(ロジック)に合った設定値の見つけ方が分かるように!
また、プライスアクションや移動平均線といった他の分析方法とボリンジャーバンドを組み合わせるコツも学べますので、自分のペースで読み進めていき、ボリンジャーバンドのエキスパートを目指して、頑張りましょう。
FX初心者が知るべきボリンジャーバンドの基本
ボリンジャーバンドってなに?各σの見方
ボリンジャーバンドは、FXチャートに表示されるインジケーターの1つです。
移動平均線を中心として、上下にバンド(帯)が広がっているのが特徴になり、この上下のバンドは標準偏差±1~3σ(シグマ)で計算されており、通常は±2σが使われます。
バンドが広がっていれば価格の変動が大きく、狭まっていれば変動は小さいことを表していて、FX相場の場面によっては価格が上のバンドに近ければ買われ過ぎ、下のバンドに近ければ売られ過ぎと判断することもできます。
FXトレーダーにボリンジャーバンドが人気な理由
ボリンジャーバンドがFXトレーダーに人気の理由は、主に2つあります。
- ボリンジャーバンドを使えばトレンドの方向や強さ、FX相場の値動きの大きさが一目で分かること。
- ボリンジャーバンドを使って売買するタイミングを計れること。
例えば、強いトレンドでは価格がバンドに沿って推移(バンドウォーク)することが多いため、トレンドフォロー戦略に役立ち、レンジ相場ではバンド幅が狭まる傾向(スクイーズ)にあるため、バンドの上下からのブレイクを狙ったトレードが可能です。
MT4にボリンジャーバンドを設定してみよう
ボリンジャーバンドをチャートに設定し表示するには、MT4チャートを開き、上部メニューアイコン一覧から「①インディケーターリスト」→「②トレンド」→「③ボリンジャーバンド」の順にクリックすると、ボリンジャーバンドのパラメーター設定ウィンドウが開きます。
パラメーター設定ウィンドウで、期間、偏差、適用価格など各設定項目の値を入力します。
FX初心者は、先ずデフォルトで設定されている、期間20、偏差2、適用価格は終値(Close)のまま、OKボタンを押して、ボリンジャーバンドをMT4チャートに表示してみましょう。
FX初心者がボリンジャーバンドを使いこなすには、ボリンジャーバンドの基本をしっかり理解することが大切です。
トレードスタイルやトレード手法(ロジック)に合った設定でチャートにボリンジャーバンドを表示し、FX相場の動きをバンドから読み取り、自分のトレードに活かしていきましょう!
FX初心者におすすめするボリンジャーバンドの設定値
【ボリンジャーバンド設定①】設定に必要なパラメーターの意味を知ろう
ボリンジャーバンドの設定で重要なパラメーターは主に3つあります。
- 期間:バンドを計算するために使用する過去のローソク足の数を指定します。
- 期間が長いほどバンドの感応度は鈍くなり、短いほど敏感に反応します。
- 偏差:移動平均線からどれだけ離れた位置にバンドを引くかを指定します。
- 標準偏差の何倍とするかによって、バンド幅が変化します。
- 適用価格:バンドを計算する際にローソク足のどの価格を使うかを指定します。
- 終値、始値、高値、安値から選択できます。
【ボリンジャーバンド設定②】FX初心者におすすめする基本設定はこれ!
FX初心者が、先ず試してみるべきボリンジャーバンドの基本設定は以下の通りです。
- 期間:20
- 偏差:2
- 適用価格:終値(Close)
この設定は最もスタンダードで、多くのFXトレーダーが使っています。
期間20は中期的なトレンドを捉えやすく、偏差2はバンド幅が適度になるため、買われすぎや売られすぎのサインが発生しすぎず判断しやすいのが特徴です。
FX初心者はこの基本設定でボリンジャーバンドの特性を理解し、トレードに活用する感覚を身につけ、慣れてきたら徐々に自分に合った設定を探っていくのをおすすめします。
【ボリンジャーバンド設定③】FX取引のスタイルや手法に合った設定値の見つけ方
ボリンジャーバンドの設定は、トレードスタイルやトレード手法(ロジック)によって最適な設定値が異なります。
例えば、スキャルピングのような短期売買では期間設定を短く、スイングトレードのような中長期売買では期間設定を長めにするのが一般的です。
自分に合った設定値を見つけるには、デモトレードでさまざまな設定を試してみることが重要になり、異なる通貨ペアや時間軸でバックテストを行い、どの設定が最もいい結果であるかを検証しましょう。
ただし、ボリンジャーバンドはあくまでも補助的なツールであり、ファンダメンタルズ分析や他のテクニカル分析と組み合わせて総合的に判断することが、FXトレードで勝ち続けるコツになります。
FX相場で必ず役に立つ!ボリンジャーバンドの使い方と見方
ボリンジャーバンドからトレンドを判断しよう
ボリンジャーバンドは、トレンドの方向や強さを判断するのに非常に役に立ちます。
上昇トレンドでは、価格が上のバンドに沿って推移(バンドウォーク)し、下のバンドに触れにくく、逆に下降トレンドでは、価格が下のバンドに沿って推移(バンドウォーク)し、上のバンドに触れにくくなります。
また、バンド幅が拡大している場合は、トレンドが強まっていることを示唆していて、バンド幅が縮小している場合は、トレンドが弱まっている可能性があります。
トレンドフォロー戦略では、バンドとの位置関係や、バンド幅の変化を確認しながらエントリーや決済のタイミングを図りましょう。
レンジ相場ではボリンジャーバンドのバンド幅に注目しよう!
レンジ相場では、ボリンジャーバンドのバンド幅が重要な役割を果たします。
バンド幅が狭まっている場面(スクイーズ)は、値動きが小さく、レンジ相場であることがすぐに分かり、こういった状況では、基本的にボラティリティもなく、状況が変わるまで触らないことをおすすめします。
バンド幅が狭まっている場面(スクイーズ)からバンド幅が急拡大した場合は、レンジ相場からトレンド相場への転換ポイントの可能性があります。
FX初心者にイチ押し!ボリンジャーバンドを使ったトレード戦略
MJがFX初心者におすすめするボリンジャーバンドを使ったトレード戦略はコレ!
- レンジブレイクアウト戦略
- バンド幅が狭まり、レンジ相場だと判断できたら、上(下)のバンド抜けもしくはレジスタンスライン(サポートライン)抜けでエントリー、直近の高値などを利確ラインに、また騙しの可能性を考え損切りラインを設定します。
ただし、これはあくまで戦略であり、FX相場のその時の状況によって柔軟に対応できるよう、さまざまなパターンを想定しておくことが重要です。
また、デモトレードで検証をし、エントリーする根拠を加えていきましょう。
FX初心者でもできる!ボリンジャーバンドと他の分析方法の組み合わせ
ボリンジャーバンドとプライスアクションを組み合わせてみよう
ボリンジャーバンドは、プライスアクションと組み合わせることで、より精度の高いトレードが可能になります。
例えば、価格が上のバンドに到達し、そこで包み足や反転を示唆するローソク足が形成された場合は、売りエントリー、価格が下のバンドに到達し、十字線などの反転を示唆するローソク足が形成された場合は、買いエントリー、それぞれ根拠の一つになります。
ただし、プライスアクションには数多くのローソク足の形やチャートパターンがあり、根拠としての判断には経験や検証が必要なため、FX初心者は十分にデモトレードで過去検証などをしてから実践に移ることが大切です。
ボリンジャーバンドと移動平均線を設定して分析してみよう
ボリンジャーバンドと移動平均線を組み合わせることで、トレンドの方向や強さをより正確に判断できます。
例えば、上昇トレンド中に、ローソク足がボリンジャーバンドに沿って推移+移動平均線がパーフェクトオーダーなどの場合は、強い上昇トレンドであると判断でき、短期の押し目を狙った買いエントリーを狙える。
また、レンジ相場では、ボリンジャーバンドのスクイーズからエクスパンションの確認+移動平均線が収縮から拡散した場合は、トレンドの初動を捉えることができます。
こちらもあくまでも例えになるので、しっかりデモトレードなどでトレード手法(ロジック)としてデータを取ってみましょう。
FX初心者がよく誤解している他の分析方法と組み合わせる際の注意点
FX初心者がボリンジャーバンドと他の分析方法を組み合わせる際に、よく誤解しているのが「色々なインジケーターを組み合わせれば、必ず勝てるようになる」という点です。
複数のインジケーターを組み合わせることで、より精度の高いトレードが可能になる場合もありますが、インジケーターが多すぎると、「トレード手法(ロジック)がブレる」、「オシレーター系の数値に騙される」などで、負ける原因に繋がる可能性があります。
また、複数のインジケーターが矛盾する数値を出した場合、どちらを優先すべきか判断に悩むはずです。
そのため、FX初心者は、先ずはトレード手法(ロジック)に使うインジケーターを理解し、ロジック通りにトレードを進めていくことが大切です。
ボリンジャーバンドを使った実践FXトレードの例
ボリンジャーバンドを使ったレンジ相場からのブレイクアウト解説
レンジ相場からのブレイクアウトを狙う際、ボリンジャーバンドは非常に有効なインジケーターです。
上でも少し紹介しましたが、先ずはバンド幅が徐々に狭まってきたら(スクイーズ)、レンジ相場だと判断し、上のバンドと下のバンドに挟まれた範囲が、レンジ相場の値動きの上限と下限を示しています。
次に、価格が上のバンドを上抜けた場合は、上昇ブレイクアウトの可能性が高いと判断し、買いエントリーを検討し、価格が下のバンドを下抜けた場合は、下降ブレイクアウトの可能性が高いと判断し、売りエントリーを検討します。
ただし、ブレイクアウトの判断は慎重に行う必要があり、一時的な上抜けや下抜けの場合もあるため、その場面のFX相場の方向、平行ラインやトレンドライン、プライスアクションを使い、エントリー根拠を増やしていくことが重要です。
ボリンジャーバンドを利用したFXトレードの成功例と失敗例
ボリンジャーバンドを使ったトレードの成功例として、以下のようなケースがあります。
- 上昇トレンドで、価格が一時的に下のバンドにタッチした際に買いエントリーし、利益を得た。
- レンジ相場でバンド幅が狭まった(スクイーズ)後に、レンジブレイクを狙い利益を得た。
一方、失敗例として、以下のようなケースがあります。
- 下降トレンドだと判断し、下のバンドで売りエントリーしたが、価格がすぐに反発し、損失を被った。
- レンジ相場と判断し、上のバンドで売りエントリーしたが、強い上昇ブレイクアウトが起こり、損失を被った。
これらの例えから分かるように、ボリンジャーバンドが絶対ではなく、FX相場の状況を的確に判断し、適切なタイミングでエントリーや決済を行うことが重要です。
ボリンジャーバンドの設定値や使い方を振り返るときのポイント
ボリンジャーバンドを使ったトレードを振り返る際は、以下のようなポイントに注目しましょう。
- 設定値(期間、偏差、適用価格)は適切だったか?
- トレンドの方向や強さを正しく判断できていたか?
- レンジ相場とトレンド相場を見分けられていたか?
- エントリーや決済のタイミングは適切だったか?
- 他の分析方法と組み合わせて総合的に判断できていたか?
これらのポイントを振り返ることで、自分のトレードの傾向や課題が見えてきますので、改善点を見つけ、ボリンジャーバンドの設定値や使い方を調整していくことが、FXトレードの上達につながるでしょう。
まとめ
ボリンジャーバンドは、FX初心者にとって使いやすいインジケーターの一つです。
この記事では、以下のポイントについて詳しく解説しました。
- ボリンジャーバンドの基本的な仕組みと見方
- FX初心者におすすめのボリンジャーバンド設定値
- トレンド相場とレンジ相場でのボリンジャーバンドの使い方
- プライスアクションや移動平均線とのボリンジャーバンドの組み合わせ方
- ボリンジャーバンドを使った実践的なFXトレードの例
ボリンジャーバンドは、設定値を調整することで幅広い相場局面に対応できる優れたインジケーターです。
FX初心者の方は、先ずはデフォルトの設定値で使ってみて、徐々に自分のトレードスタイルやトレード手法(ロジック)に合わせた設定を探っていきましょう。
また、ボリンジャーバンドをプライスアクションや移動平均線と組み合わせることで、より精度の高いトレードが可能になります。
それでは、この記事で紹介した内容を参考に、ボリンジャーバンドを使いこなしてみましょう!